日常の延長線上でスマートフォンを掲げ、悪ふざけ投稿を行う若年層に決定的に欠けているのは、公開範囲に対するリアリティです。仲間内だけの限定公開アカウントであっても、そのフォロワーの中に「面白いから晒してやろう」と考える人間が一人いれば、防壁は一瞬で崩壊します。
ネット上に放たれた画像や動画は、まとめサイトや動画共有プラットフォーム、海外のミラーサーバーへと際限なく転載されます。仮に本人が恐怖を感じて数分後に元データを削除したところで手遅れです。閲覧者によって保存された魚拓スクリーンショットや画面録画データは、元のURLが消滅した後も独立してネット上を漂流し続けます。
さらに、検索エンジンの画像認識技術や顔認証アルゴリズムの発達が、追跡を容易にしました。過去の動画から切り出された顔画像一枚から、本人の実名、通学先、過去のSNS履歴までが瞬時に紐付けられる構造が完成しています。デジタルタトゥーが「消えない」と言われる理由は、インターネットそのものが巨大な分散型保存装置として機能しているからです。
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