配合が正しくても、火入れの工程を誤ればタレの完成度は半減します。煮詰め方において最も警戒すべきは、強火による調味料の突沸と砂糖の焦げつきです。
小鍋に酒とみりんを先に入れ、中火でひと煮立ちさせてアルコール分をしっかりと飛ばします。青白い炎の匂いが消えたところで醤油と砂糖を加え、極弱火に落とします。ここからが最大の山場です。木べらで鍋底を優しくなぞりながら、小さな泡が鍋全体から均一に湧き上がる状態を維持します。
水分が蒸発するにつれて液面の泡が細かくなり、とろみがついてきます。目安は、液量が元の7割程度まで減り、スプーンの背にタレをすくい取って指でなぞった際に、一本の明確な線が残る粘度です。冷めると粘度はさらに一段階増すため、少しサラッとした感触が残る段階で火を止めるのが失敗を防ぐ鉄則です。
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