2025年12月19日、野田洋次郎にとって初となる公式歌詞集『野田洋次郎 歌詞集 RADWIMPS論』が世に出ました。2005年11月23日にシングル『25コ目の染色体』でメジャーデビューを果たしてから20周年。そのアニバーサリー企画の中核として刊行された本書は、メロディやアレンジのベールを剥ぎ取り、野田が紡ぎ出してきた「言葉」そのものを活字として読者に突きつけました。
活字のページを開いた読者が息を呑んだのが、2013年発表の『五月の蝿』です。音源として聴く際、疾走するギターロックサウンドと野田の流麗なフロウによってある種のポップネスを獲得していたリリックが、紙の上に黒いインクで印刷された瞬間、剥き出しの刃となって迫ってきます。SNS上では「活字で読むと、あまりの生々しさに鳥肌が立つ」「初期の私小説的感情の究極形」といった声が相次ぎ、検索プラットフォームで「五 月 の 蝿 歌詞」が急上昇する現象を生み出しました。
時を同じくして、米津玄師、SEKAI NO OWARI、Mrs. GREEN APPLE、Vaundy、YOASOBI、ずっと真夜中でいいのに。、ヨルシカら錚々たる面々が参加したトリビュートアルバム『Dear Jubilee -RADWIMPS TRIBUTE-』のリリースや、第76回NHK紅白歌合戦への出場決定など、バンドを取り巻く祝祭ムードが高まる中で、あえてその光の真裏にある「最も黒い感情」に目を向けるリスナーが増加しています。
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