言葉の使い分けとともに知っておくべきなのが、日本とは大きく異なる韓国の食卓作法です。知らず知らずのうちに日本の癖を出してしまうと、周囲に不快感を与えかねません。
最も注意すべきは「食器を持ち上げて食べない」というルールです。日本では茶碗を手に持って食べるのが美徳とされますが、韓国では食器をテーブルに置いたまま、スプーン(スッカラ)と箸(チョッカラ)を使って口に運ぶのが正しい作法です。器を持ち上げて食べる行為は「物乞いの食べ方」としてタブー視されてきた歴史的背景があります。
また、食事の開始タイミングにも厳格な序列が存在します。「テーブルの中で最も年長者が最初にスプーンを手にするまで、若者は箸をつけてはならない」という儒教倫理に基づく鉄則です。料理が運ばれてきてすぐに飛びつくのではなく、年配者が一口目を食べるのを見届けてから「잘 먹겠습니다」と挨拶して食べ始めるのが大人の振る舞いです。お酒を飲む際も、目上の人の前では体を少し横に向け、口元を手で隠して飲むのが基本作法とされています。
Tags: