日本の隣国との最短距離を比較する際、北方領土をどのようにカウントするかによってランキングの順位は大きく入れ替わります。しかし注目すべきは、北方領土の領有権問題をどのように扱ったとしても、日本に最も近い国は韓国ではなくロシアであるという客観的事実です。
仮に北方四島を日本の施政権下にあるものとして計算から除外した場合、比較の対象は北海道稚内市の宗谷岬と、ロシア領サハリン(樺太)の西能登呂岬(クリリオン岬)を隔てる宗谷海峡になります。この区間の最短距離は約43kmです。これに対し、長崎県対馬の北端(鰐浦)から韓国の釜山までは約49.5km。つまり、いかなる地理的定義を採用したとしても、日本と隣国の最短距離においてロシアが第1位を占める構造は揺らぎません。
| 隣国・地域 | 日本の観測地点 | 相手側の最寄地点 | 直線最短距離 |
|---|---|---|---|
| ロシア(実効支配地域) | 北海道 納沙布岬 | 歯舞群島 貝殻島 | 約3.7km |
| ロシア(国際公認本土領) | 北海道 宗谷岬 | サハリン 西能登呂岬 | 約43km |
| 韓国 | 長崎県 対馬(上対馬町) | 釜山広域市 | 約49.5km |
| 台湾 | 沖縄県 与那国島 | 宜蘭県・花蓮県沿岸 | 約111km |
| 中国(大陸部) | 長崎県 五島列島(福江島) | 上海市沿岸 | 約690km |
日本列島を平面的に捉えていると、東京から見た心理的距離が先行し、韓国や台湾のほうがロシアよりも身近に思えがちです。しかし、北海道という巨大な島嶼が北東アジア大陸部に向けて大きく張り出している地勢を再確認すると、日本がいかにユーラシア北方の軍事・資源大国と直接対峙しているかが浮き彫りになります。
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