松田聖子のステージは、単なるノスタルジーの喚起にとどまらない音楽的な凄みを有していました。音楽評論家のスージー鈴木氏はメディアの論評において、彼女のパフォーマンスを「今回の紅白における真のMVP」「すごすぎた」と最大級の賛辞で評価しています。
スージー鈴木氏が着目したのは、キーの設定と発声の維持力です。デビューから40年以上が経過したボーカリストの多くは、加齢とともにオリジナル音源からキーを下げて歌唱することが一般的です。しかし、松田聖子は原曲の持つみずみずしい高音の輝きを損なうことなく、伸びやかなファルセットと芯のある地声を自在に操りながら歌い上げました。ブレスのタイミングや母音の処理に至るまで、徹底してコントロールされた歌唱技術は、日頃の過酷なボイストレーニングの賜物にほかなりません。
夕刊フジ系のメディア「zakzak」などでも指摘されたように、矢沢永吉のサプライズ登場と松田聖子の完璧な歌唱という2大レジェンドの起用は、NHK紅白歌合戦というブランドの「お祭り騒ぎ」と「国民的番組としての存在意義」を鮮烈に再構築する契機となりました。
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