広大な境内を巡る旅の句読点となるのが、茶房として公開されている「含空院」です。この建物は、滋賀県大津市の名刹・旧崇福寺の塔頭を移築・復元したもので、質実剛健な書院造りの美しさを今に伝えています。
縁側に腰を下ろすと、目の前には自然の起伏を巧みに生かした日本庭園が広がります。春の新緑、夏の深い青葉、秋の燃えるような紅葉、そして冬の静謐な雪景色。四季折々の情景を眺めながら、名物のお茶と特製の和菓子を味わうひとときは、歩き疲れた身体に心地よい余白をもたらします。
境内にはほかにも、千利休の茶室「待庵」を復元した茶室建築や、修行僧の食事作法を体験できる「神勝寺うどん」を提供する五観堂など、日本文化の奥層に触れる仕掛けが幾重にも張り巡らされています。
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