世界的な広がりを見せる一方で、国境を越えた際のジェスチャー解釈の違いには細心の注意が必要です。タレントの西村知美さんがテレビ番組で明かした海外ロケでの実体験は、この文化的落とし穴を如実に示しています。
西村さんがイタリアを訪れた際、友好的な意図で現地の人々に向けて「I LOVE YOU」の手話サインを掲げたところ、同行スタッフから強い口調で制止され、周囲の空気が凍りつく事態となりました。スタジオの榊原郁恵さんらを驚愕させたこの出来事の背景には、南欧地域に根強く残る侮蔑表現の存在があります。
親指を内側に折りたたみ、人差し指と小指だけを突き出すジェスチャーは「コルナサイン(Mano Cornuta)」と呼ばれます。ロック音楽では熱狂を示すサインとして定着していますが、イタリアやギリシャなどの伝統的社会では「あなたの配偶者は浮気している」という極めて下品な侮辱サインとして受け取られます。ILYサインは親指を外側に大きく張る必要がありますが、遠目に見たり角度が変わったりすると親指が見えにくくなり、コルナサインと誤認される危険性が極めて高くなります。現地の歴史や文脈を知らないまま不用意に使うと、意図せぬトラブルへ発展しかねません。
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