20代前半の瑞々しいエネルギーで歌い上げられていた当時の「陽のあたる坂道」と、経験を重ねた現在の歌声とでは、歌詞の届き方が根本から異なります。作詞を手がけたD・A・Iによる言葉――迷いながらも自らの足で歩み続ける決意を描いた詩世界が、伴都美子の深みを増したトーンによって、説得力に満ちた人生の語りへと昇華されています。
歌唱中の表情や視線の動き、フレーズの語尾にかかる微かなビブラートに宿る感情の機微は、映像作品としても出色の仕上がりです。大渡亮が奏でるギターのコードワークは、単なる伴奏にとどまらず、歌声と対話するようにフレーズを紡ぎ出しています。長年ステージを共にしてきたふたりだからこそ生み出せる、阿吽の呼吸が画面越しに緊迫感と温もりを同時に伝えます。
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