液体管理の厳しさから和室を敬遠していた層に対し、新たな選択肢として定着したのが「水拭きできる置き畳」です。従来の敷き込み型畳とは異なり、裏面に滑り止め加工が施されたユニット構造となっており、フローリングの上に並べるだけで設置が完了します。
この技術が実証された契機の一つが、乳幼児が集まる保育現場への導入です。ハイハイ期の乳幼児が転倒した際の衝撃を緩和しつつ、よだれ、ミルクの吐き戻し、排泄トラブルが発生しても、即座に水拭きと消毒用エタノールによる除菌が行える衛生基準をクリアした製品が普及しました。家庭内においても、ペットの粗相対策として高評価を得ています。液体が畳床に染み込まないため、アンモニア臭が繊維の奥に沈着する問題を物理的に遮断できます。
さらに、近年はインテリア性の向上も目覚ましく、従来の緑色や黄金色にとどまらない製品が登場しています。例えば、丸菱工業が展開する「cotrina(コトリナ)」のように、ミルキーホワイトやパステルピンク、スカイブルーといったトーンを取り入れた置き畳は、北欧風やモダンテイストのリビングにも調和します。和室を新設する大掛かりなリフォームを行わずとも、必要な時期だけ敷いて不要になれば立てかけて収納できる機動性が、共働き世帯の支持を集めています。
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