本作を観た多くの視聴者が「キム・ジェヒョクにはモデルとなった実在の野球選手がいるのではないか」「実際に起きた暴行防衛事件の手記がベースではないか」という疑問を抱きます。結論から言えば、本作は実在の特定人物を描いたドキュメンタリーや実話ではありません。『応答せよ』シリーズで知られる演出のシン・ウォノ監督と、脚本を手掛けたチョン・ボフン作家による完全なオリジナル脚本です。
それにもかかわらず、視聴者が実話と錯覚するほどの質感を持つ理由は、徹底した一次取材にあります。制作チームは企画段階から法務部の公式協力を仰ぎ、現職の刑務官や矯正職員への詳細なインタビューを実施。さらに、出所者たちから房内の力関係、私物の隠し場所、隠語、日常の細かなルーティンに至るまで膨大な証言を集めました。収監者が金属スプーンを削って凶器を作る手口や、木工所・園芸班などの作業班における利権争いなど、劇中に登場するディテールはすべて現実の矯正施設で起きた事象が忠実に反映されています。
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