入館料500円という数字から連想されがちな「小規模な市民温室」という先入観は、最初の展示エリアである熱帯雨林植物室に入った瞬間に覆されます。見上げるほどの巨木が茂り、マングローブの湿地帯が再現された空間では、世界最大の葉を持つオオオニバスや、幹から直接実をつける幹生花(カカオなど)が間近で観察可能です。滝の流れる水音と湿潤な空気感が、日常から遠く離れた熱帯雨林の奥地へと意識を引き込みます。
続く乾燥地植物室では、南北アメリカやアフリカのマダガスカル原産となる巨大なサボテン群や、異様な樹形を誇るバオバブの木が林立します。植物の原産地ごとの進化の差異が明確に視覚化されており、単なる美観の追求にとどまらない学術的な展示構成が際立ちます。植物園としてのコレクション数は約5,500種・15,000株に及び、これは日本国内の植物展示施設として間違いなく最前線に位置する規模です。
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