チワワやイタリアン・グレーハウンドなどの小型犬・短毛種は、体重に対する体表面積の比率が大きく、皮下脂肪が極めて薄いため、環境温度の影響を直接受けます。外気温が低下すると、生体は体温を維持するために骨格筋を急速に収縮・弛緩させ、熱を産生します。これが寒さ・体温低下に伴うシバリングです。
一方で、シニア犬・老犬においては、震えのメカニズムがさらに複雑化します。加齢に伴うサルコペニア(筋力低下)により、自力で十分な熱産生を行うことが難しくなるだけでなく、起立や歩行を維持する抗重力筋が疲弊し、四肢が小刻みにプルプルと震える現象が日常化します。
さらに、ウイルスや細菌の侵入に対抗して免疫系がサイトカインを放出し、体温のセットポイントを引き上げる発熱・感染症の初期段階でも、犬は激しい悪寒を感じてガタガタと震え出します。シニア犬の震えを「年を取ったから」と自己判断で見過ごすと、重篤な肺炎や腎盂腎炎の発見が致命的に遅れることになります。
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