「御宿 野乃 富山」のエントランスをくぐると、まず迎えてくれるのが下駄箱スペースだ。ここで外履きを預け、館内はすべて靴下または素足で移動する。この「全館畳敷き」という設計は、長時間の移動やビジネス歩行で疲弊した足裏に驚くほどの解放感を与える。一般的なシティホテルで強いられる「室内スリッパへの履き替え」や「カーペット特有の圧迫感」はここには一切存在しない。
館内の清掃管理は極めて厳格で、スーツケースのキャスターはスタッフによって一台ずつ丁寧に拭き上げられた上で館内に持ち込まれる。廊下はもちろん、エレベーター内まで緻密に敷き詰められた畳の感触は、旅館の持つ伝統的な心地よさとホテルのプライベート感を絶妙なバランスで共存させている。客室のベッド下にも畳が広がり、低重心の和ベッドが設置されているため、部屋全体に広々とした開放感が漂う設計だ。
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