西武池袋本店の行く末を占う上で欠かせないのが、運営元である良品計画自身の構造改革です。かつて同社はセゾングループの中核商業施設や全国の主要百貨店を足がかりに全国展開を果たしました。しかし近年の出店方針は大きく舵を切っています。
良品計画は現在、ロードサイド型の大型独立店舗や、食品スーパーに隣接した日常利用型フォーマットの展開を最優先課題に位置付けています。百貨店特有の高額な共通管理費(共益費)や制約の多い搬出入ルールは、低価格とエブリデイ・ロープライス(EDLP)を指向する現在のビジネスモデルと乖離しつつあります。渋谷の大型路面店が賃料水準と採算性のバランスを見極めてスクラップ&ビルドの対象となった前例は、池袋西武店が決して聖域ではないことを如実に物語っています。
西武池袋本店に残るメリットは、1日あたり約260万人が行き交う池袋駅直結という圧倒的なトラフィックです。良品計画側としては、賃料交渉において妥当な水準が引き出せる限りは営業を維持したいのが本音でしょう。しかし、ヨドバシ側が求める床効率を満たせないと判断されれば、別館からの全面撤退や、より賃料負担の合理的な東口路面エリアへの移転という選択肢も現実味を帯びてきます。
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