家庭で手羽先唐揚げやローストを作る際、中心部の赤みを恐れて過剰に揚げると、水分が抜け落ちてパサパサの仕上がりになってしまう。ジューシーさを損なわずに芯まで熱を届けるためには、下ごしらえの段階で「熱の通り道」を作ることが欠かせない。
まず実践すべきは、骨に沿った隠し包丁だ。手羽先の裏側(皮が薄く肉が露出している面)にある2本の骨の間に沿って、深さ数ミリの切れ目を一本入れる。これだけで火の通りが劇的に早まり、中心温度の上昇スピードが約1.5倍に跳ね上がる。さらに、フォークで皮目を数箇所刺しておくことで皮縮みを防ぎ、熱伝導を均一化できる。
油で揚げる際は、160℃の低温で約4分間じっくり揚げたあと、一度取り出して3分間余熱で休ませ、最後に180℃の高温で1分30秒カリッと二度揚げするのが鉄則だ。余熱時間を設けることで、肉の旨味を閉じ込めつつ骨の芯まで確実に熱を行き渡らせ、生焼けのリスクをゼロに近づけることができる。
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